前回のエントリーで接吻という言葉が出たが、接吻なんて結局
還元して言うと皮膚と皮膚の接触なのだから、握手と比べても
大した違いなどないとしたらどうだろうと考えた。


何か違いがあるとすれば、それは人類の歴史の上で培われた唇や接吻の持つ
象徴的な意味だけであり、その根拠は人が後天的に身につけるその象徴的な
意味に対する社会全体の同意くらいのものではないだろうか。


つまりみんなが唇や接吻の持つ意味の重要性を認めるから、実際に社会で
重要とされるだけなのだ、ということ。


しかしそうすると性交までもが皮膚と皮膚の接触に過ぎないと言っているのと
同じことになってしまい、さすがにそれは違うのではないのかと考えた。


けれども性交には生殖機能という付加要素(というよりむしろこちらが本質)
があるからと考えて納得した。


他人と接触する手、口、性器で分泌される体液が、その部位の猥雑さの順で粘度を増し、
より他人を絡め取るように人との深い接触を試みているというのはおもしろいなあ。



というくだらない考えに費やした三分程度の時間の話。